ワインの味わいをグラスで引き出す―ワイングラスの選び方

ワインの種類によってグラスの選び方を変えよう

とにかく、ワイングラスであればどんなワインでも大丈夫だろう。ワイン好きの方の中にも、こういった考え方の方も多くいます。
確かに、グラスによってワインそのものが別の液体に変化するようなことはありません。

しかし、ワインは香りの放出の量や口に入る量、さらに酸素と触れ合う量などによって、同じワインでも随分と印象が変わるのは確かです。

熟成された赤ワインと早飲み赤ワイン、フレッシュ&フルーティーな白ワインとクリーミーな白ワイン、そしてシャンパーニュ…など。

それぞれ個性が違うワインであれば、それに合わせたワイングラスを用意すべきと考えられます。ボルドーグラス、ブルゴーニュグラス、そしてフルート型グラス。最低でも、この3つは揃えておきたいところです。当サイトではソムリエナイフやワインオープナーの種類も紹介していますので、そちらの記事もぜひ見ていただければ幸いです。

なぜグラスによって味が変わるのか?

ワインの種類によってグラスを変えろ、ということ言われてもなぜかピンと来ない方が多いはずです。

まず、前述したようにワインは性格がそれぞれに違うため、香り成分も全くワインよって変わります。

口部分がすぼまっていれば酸素と触れる面が少ないので、香りがこもり、液体が口に含まれると同時に鼻への香りも楽しめます。

一方、広い縁のグラスは先に香りが多く広がり、華やかな気分にさせてくれます。また、飲む量グラスの大きさによって、傾けて口内に入るワインの量が変わるのもポイントです。

カジュアルな早飲みワインはたっぷりと入った方が楽しいですが、高級ワインであればゆっくりと少量口内に入っていってくれた方がその味わいを楽しめます。

さらに、舌部分にだけ液体が入るのか、それとも口内の両脇部分にサーっと液体が広がっていくのかで、風味や果実味、タンニン、酸味の感じ方が変わります。

前述したように酸素に触れる面が大きければ早い段階で香りが変わりますし、狭い、またはすぼまっていれば比較的酸素との接触を抑えられます。

シャンパーニュをブルゴーニュグラスに注げば、泡が比較的早く消えてしまう理屈を考えれば分かるでしょう。もちろん、厚みによる温度変化などにも考慮すべきです。

このように、「ワイングラス」とひと言でいっても、どんなグラスを使うで楽しみ方が大きく変わる、ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

おすすめのワイングラスメーカー

では、おすすめのワイングラスメーカーを紹介しましょう。

リーデル

ワイングラスメーカーの王道と言えば、何と言ってもリーデルでしょう。ワインファンはもちろん、プロも愛用する信頼メーカーであり、ワインのために造られたグラスが揃っています。

あの超有名ワイン評論家ロバート・パーカーJr.氏に「どんなに言葉を尽くしても、リーデルの素晴らしさは表現できない」と言わしめたブランドです。

ワインと人間の五感について研究され開発されたそのワイングラスたちは、それぞれのワインスタイルに合わせて、全ていちから造られているというのですから驚きです。ワイン醸造家と一緒にテイスティングをしたり、産地によって最適な形状を開発したりと、まさにワイングラス界のパイオニア的存在です。

ワイン通になるなら、必ず揃えるべきメーカーのひとつでしょう。

引用:https://kaminoshizuku.com/blog/0601/riedel/

ロナ

プロが選ぶ、最高品質のワイングラスを造る注目メーカーが「ロナ」です。業務用として人気が高く、レストランやホテルなど一流のワイン通たちが訪れる店鋪でも、その存在感を発揮しています。

衝撃に強く、透明度が高い、さらにデザイン性に優れており華やかである。食洗機にも対応しているなど、繊細でありながらタフという、使い勝手抜群なグラスを揃える注目のブランドです。

ワインファンを名乗るためには、まずグラスの個性にも目を向けてみるのがよろしいのではないでしょうか。