シャンパンを製造する地方!シャンパーニュワインの特徴まとめ

シャンパンの産地として知られるシャンパーニュ地方の特徴

日本人はもちろん、世界中のワインファンが恋するワインが、シャンパンです。私たちはシャンパンと呼んでいますが、正式には「シャンパーニュ」。

これはフランスの北部「シャンパーニュ地方でワイン法に則って製造された発泡性ワイン」というAOCの呼び名ということを覚えておきましょう。シャンパーニュ地方はフランスワインの北限として知られており、大変冷涼な地域です。

近年温暖化の影響で多少変わってきましたが、他産地に比べるとブドウの糖度が上がりにくく、ブドウ栽培が厳しい土地として知られています。

しかし、それを逆境を逆手にとったのが、スパークリングワイン。ピノ・ノワール、シャルドネ、ムニエを主体にブレンドを行い、一次発酵後に原酒をストックし、それらをブレンドした後に二次発酵を行いスパークリングワインとして市場へと出荷します。

良好なヴィンテージだった場合、その年だけのブドウ品種から造られた原酒(単一品種の場合もある)のみで仕込まれることもあり、「ミレジメ(ヴィンテージ表記の無いブレンド品はノンミレジメ)」と呼ばれる高級品となります。

中・大規模生産者は基本的にはブドウ栽培農家からブドウを購入していますが、シャンパーニュは村によって、プルミエクリュ、グランクリュと等級が分かれます。格付けされている村のブドウをどの程度使っているか、というのも品質をはかる指標となっています。

シャンパーニュは、「ルイ・ロデレール」や「モエ・エ・シャンドン」、「テタンジェ」など、ワインファンであれば知らぬ者はいない、ビッグメゾンが軒を連ねる高級ワイン産地です。歴史も深く、学びがい、飲み続けがいのある産地と言えるでしょう。

スパークリングワインとシャンパンの違いについて

軽く前述しましが、シャンパーニュは地方の名前であり、AOCです。世界のいたる場所でスパークリングワインが製造されていますが、それらは「シャンパーニュ」を名乗ることができません。

シャンパーニュと名乗り、スパークリングワインを流通させるためには、まず「シャンパーニュ地方の定められた場所で栽培されたブドウ(さらに、定められているブドウ品種のみ)」を使い、ワイン法で定められた「瓶内二次発酵の工程」を守り、定められた熟成期間、ラベル表記など、ことこまかなことを遵守する必要があります。

それら規定が厳しく、手間がかかることがシャンパーニュが高額になる理由のひとつ、と言われるほど、誇りを持って造られているのがシャンパーニュなのです。

ちなみにシャンパーニュは、普通のワインを造り(一次発酵)、樽で寝かせた後に瓶内で再度発酵させる(二次発酵)、瓶内二次発酵という製造方法と定められています。

シャンパン方式、トラディショナル方式などと呼ばれていますが、これを守らない場合はシャンパーニュで造られても「スパークリングワイン」としか名乗れません。

ただし、製造方法は専売特許ではないため、スペインのカバやイタリアのフランチャコルタなど、世界の至る産地で瓶内二次発酵が取り入れられています。

そのほか、炭酸ガスを注入したり、タンク内二時発酵などで造られるスパークリングワインもありますが、シャンパーニュとは別物であることを覚えておきましょう。