フランス・イタリアにも負けないワイン大国!スペインワインの特徴

21世紀に入りワインの品質が上がってきているスペインワインの特徴

スペインは、3000年以上のワインの歴史を有する、ワインと共に生き続けた生産国です。しかし、スペインワインの評価が高まったのは21世紀に入った頃であり、それまではあまり評価が高くありませんでした。

まず、フィロキセラ(ブドウ樹に深刻なダメージを与える病害虫)がフランスに入ってきた頃、フランスでのワイン造りの未来を危惧した生産者の多くがスペインにやってきたことが関係しているでしょう。

確かなブドウ栽培技術、醸造方法を伝えたことで、品質が高まりだします。さらに、21世紀頃には銘醸地で学んだ新世代の造り手たちや、海外から生産者が入ってくるなど、高い生産技術と最新鋭の設備導入も相まって急速に進化します。

世界で話題になるような、モダンなスペインワインを多くのワイナリーが製造するようになり、今や世界トップクラスの生産国として名を馳せるようになったのです。
ちなみに、別の記事ではイタリアワインの特徴についての紹介していますので、そちらの記事もぜひご覧ください。

代表的なスペインワイン

ここからは、知っておくべき代表的なスペインワインの種類について紹介していきましょう。

リオハワイン

スペインきっての銘醸地といえば、間違いなくリオハでしょう。スペインの原産地保護におけるピラミッドの頂点に位置するDOCaのひとつであり、長い歴史を持ったワイン産地。

北東の内陸部に位置しており、テンプラリーニョを中心とした、エレガントで長熟タイプの赤ワインを中心に造ります。

前述した、ボルドーのワイン生産者がこの地を目指して訪れたことで、他産地に比べていち早く品質が高まった理由のひとつであり、モダンで世界的に名声の高いワイナリーも数多く存在しています。

白ワインもいくつか造られていますが、基本的には赤ワインが中心で、手頃なものから高級アイテムまで幅広く揃えています。

リベラ・デル・ドゥエロ

リベラ・デル・ドゥエロは、スペイン国内でも特にモダンで世界レベルのワインを生産する産地のひとつとして知られています。

スペイン、北西部に位置するこの場所は寒暖差が激しい産地であることから、糖度と酸度、フェノール類のバランスが良いブドウを収穫することができます。

テンプラリーニョを使用した高品質な赤ワインで知られている産地ですが、あのベガ・シシリアが手掛ける「ウニコ」も、このリベラ・デル・ドゥエロで造られています。DOCaではありませんが、今、もっともその地位に近い産地だとして知られています。

シェリー酒

マディラ、ポートワインといった、世界三大酒精強化ワインのひとつとして有名なのがシェリー酒です。

シェリー酒は一般的なワイン製造法とは違い、醸造時に敢えて酸化させて産膜酵母を発生させます。この産膜酵母が生み出した独特の風味、酸味を感じさせる辛口タイプのシェリー酒が人気です。

また、甘さを強調したものまで、さまざまな種類があるのも特徴でしょう。

引用:https://mebius0214.com/sheri-shu/

プリオラート

リオハが、スペインで最初のDOCa認定産地なのですが、その後にDOCaに認定されたのが、「プリオラート」です。

ブドウ栽培には厳しい環境で、並級ワインしか造ることができないとされてきた地ですが、三人衆と呼ばれる新進気鋭の生産者たちがこの地を世界的に有名にし、今話題の産地となっています。

カリニャンなどを主体に、国際品種もブレンドさせるモダンで自由なワイン造りが特徴です。

カバ

シャンパーニュと同様の製造方法である、瓶内二次発酵で造られている世界的にも有名なスパークリングワインです。

カタルーニャ地方のペネデスが有名ですが、カバは地名ではないため、いくつかの産地で造られているカバが存在します。

カジュアルな価格で手に入れられる、日常的なスパークリングワインですが、近年カバ内のトップランクのヒエラルキー制度が認められ、高級カバも多く造られ始めています。