バリエーション豊かなイタリアワインの特徴まとめ

イタリアワインの特徴はそのバリエーションの豊富さ

ワイン産地として大変長い歴史を持っているイタリア。我々日本人は日常的にイタリア料理を好んで楽しんでいるため、イタリアワインにいつもお世話になっている方も多いかもしれません。

そんなイタリアワインの魅力は、バリエーションが豊富なところです。1本数万円を超える高級ワインはもちろん、毎日でも楽しめるカジュアルで美味しいワインが豊富に存在しています。

その理由はまず、長靴型をしているという南北に長いイタリア(島も含め)は全土でブドウ栽培が行えるというところです。

さらに、土着品種は数千種にも及び、政府が認めている数だけでも400を超える、というのですから驚きです。

DOCという、フランスのAOCに当たる原産地保護のワイン法が存在していますが、比較的自由なイタリア人たちは自分たちが楽しめるワインを造ってきた歴史があり、結果多様性のある個性的なワインが多く誕生しました。このバリエーションの豊富さこそ、ワインファンを飽きさせない、イタリア最大の魅力なのです。

ワイン生産量はフランスを上回る

ワインと言えばフランス、というイメージです。しかし、生産量に関してはイタリアはフランスを上回っていることをご存知でしょうか。

O.I.V.(Office International de la vigne et du vin)という、ブドウの栽培やワイン造りに関する問題に取組んでいる政府機関の調べによると、2015年度の国別ワイン生産量は、イタリアがフランスを抜いて1位になっています。

年によって順位が入れ替わりますが、イタリアがフランスを上回ることが多くなると予想されます。フランスこそワイン大国、というイメージですが、生産数に関して言えばイタリアワインが世界一のワイン大国でもあったのです。

代表的なイタリアンワイン

ここからは、代表的なイタリアワインについて紹介します。ぜひ、イタリアワインを購入する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

バローロ

山の麓という意味をもつピエモンテ州きってのブランド産地が、「バローロ」です。ひじょうにデリケートなネッビオーロという黒ブドウのみを使用して造られる伝統的なワインで、重厚感があるのにエレガントさも兼ね備える、ワインマニアを唸らす味わいが人気です。

ネッビオーロは、ほかの産地ではなかなか上手く育たず、この地でなければ良いワインができないと言われているほどデリケートな品種です。この品種を昔から扱い続けたバローロの生産者たちがこの品種を愛しており、その情熱こそがバローロを世界トップレベルの味わいに押し上げていったのではないでしょうか。

ちなみに、近隣には「バルバレスコ」という村もありますが、こちらもバローロと並び、ピエモンテ州の有名産地として有名です。

キャンティ

イタリア中央部、トスカーナ州で造られている「キャンティ」。古くからキャンティの品質の高さは知られており、特に「イタリアワイン・ルネッサンス」の牽引役とされているキャンティの生産者たちが集まる地域で造られるワインは、「キャンティ・クラシコ」という名が使われています。

サンジョベーゼを主体にブレンドされており、フレッシュで味わい深いワインとして世界中でも人気です。価格帯も比較的カジュアルなので、日常使いしやすい1本です。

アマローネ

水の都と称されるヴェネチア有するヴェネト州も、イタリアワイン産地としては大変有名な場所です。

特にヴァルポリチェッラという地区で造られている「アマローネ」は、世界の食通たちを唸らせる品質です。陰干しした黒ブドウを使用したことで、凝縮度と糖度が高まり、重厚感と果実味、甘みがしっかりとしたジューシーなワインができます。

もちろん、スパイシーさや酸も残っていることから全体的にバランスが良く、飲み飽きすることはありません。長期熟成にも向いている、まさにイタリアが誇る偉大な赤ワインと言えるでしょう。